ヴェニスのワカメ
   イタリアの著名な観光地ヴェニスを訪れ,玄関口の鉄道マルコポーロ駅の前の大運河(カナル・グランデ)の岸を見ると,ワカメが沢山生育していた.ヴェニスの島の周辺とアドリア海に面したリド島にもワカメが生育している.

現地に在住する日本人に尋ねたところ,以前からありますとのことだった.アドリア海の海藻に関する記録を見ると,ヴェニス周辺では1994年にはワカメとタマハハキモクの存在が報告されている.

 ワカメは1970年代にフランスの地中海沿岸で初めて生育が確認された.その後,イタリアまで分布が拡大したものであろう.

 ヨーロッパでは古くから海藻の研究がなされており,外来種の出現も比較的よくわかっている.現在,フランスの Boudouresque 氏を中心にして記録を纏められており,"Atlas of introduced algae to European shores"という出版物として2005年の発行を予定しているとのことで,詳しい情報が得られるであろう.
                                           (吉田 忠生)

玄関口の鉄道サンタルチア駅の前の大運河

大運河(カナル・グランデ)岸のワカメ